超党派の日本会議国会議員懇談会が
「女性宮家」創設に反対する基本方針を
まとめた。女系天皇につながりかねない、
というのがその理由。
この基本方針では、安定的な皇位継承のために
「例外なく維持されてきた伝統に基づき、
男系男子による継承が可能となる方策、提言案を
まとめる」としている。
要するに、女性である内親王(いうまでもなく皇族)
の存在は無視して、
旧宮家の男系男子(生まれたときから一般人)を
皇室に送り込もうとしているのだ。
内親王よりも、旧宮家の男系男子を重んじる、
いったいどういう了見だ?
男尊女卑でなければ、なんだというのか。
いや、そうじゃない、根拠は男系の血統である、
というならば、
あなた方は天皇を「Y染色体の器」としてしか
見ていないことになる。
つまりは、「Y染色体の器」が伝統だと
言っているに等しい。
この不敬さ、この滑稽さに、なぜ気づかない?
こんな荒唐無稽な話を、大のオトナが50人も
集まって、よく大真面目に議論したものだ。
「憲法9条があるから戦争は起きない」と
信仰している護憲派と、根っこは一緒だ。
男系原理主義者は時代の変化を知ろうとしない。
何が伝統かを自分の頭で考えない。
本当の意味での伝統を維持するためには
どうすればいいかを模索しない。
ただ「男系を守れ!」と叫ぶのみ。
9条信仰護憲派は、国際環境の変化を知ろうとしない。
何が平和かを自分の頭で考えない。
本当の意味で、平和を維持するには
どうすればいいかを模索しない。
ただ「9条を守れ!」と叫ぶのみ。
どちらも目の前にある観念論だけにしがみつき、
大局的に多面的に何かを自分に問うことはない。
何が本当にこの国のためになるのか、
将来の子どもや孫たちに何を残すのが賢明なのか、
それすら考えようとはしない。
何をどう変えればいいかが議論になっているのに、
「変えちゃダメ!」と言い張るところも同じだ。
自分たちがマトモな議論の足を引っ張っていることに
いい加減、気づいてほしい。
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